フランスに来てビックリした食習慣の違いの一つが "朝ごはん" 

フランス人との会話で、「日本では朝食に焼き魚と味噌スープと米を食べるよ」と話すと、
たいてい「なにそれ!朝からそんなもの食べられないよ。」と驚かれます。

どうやら、フランスでは朝ごはんにしょっぱいものを食べる習慣がないらしく、
特に、朝から魚を食べるなんて信じられないみたいです。

日本に旅行したフランス人は、旅館の朝ごはんが辛かったと言っていました。
辛かったって。。。
旅館の豪華な朝ごはんは、日本人にとっては旅の楽しみのひとつなのにね。
petitdéjeuner
photo by  melanie_ko

彼らに日本の朝食の魅力をわかってもらえないのは残念ですが、
最近は、フランスの食習慣を考えると仕方がないのかもしれないと思っています。

ちなみに旅館てのは、フランス人にとってはなかなか酷なところがあるようで、
私の旦那の旅館体験も面白かったのですが、それはまた今度。


フランスでは軽くて甘い朝ごはんが丁度いい。

surletable
photo by Thomas van de Weerd

かくいう私も、今では朝食はフランス流。
パンにバターとコンフィチュール、コーヒーぐらいが丁度よくなってきました。

空腹を満たすというより、体を目覚めさせるために少し食べるという感じです。

その理由を私なりに考察すると、
まず、フランスの食事(昼食と夕食)って量が多くて重いことが多い。
フランス人定番のランチ、サンドウィッチひとつとっても
日本のものとは比べものにならない位ずっしり。

それから、夕食の時間も日本より遅めです。

↓フランス人の定番ランチ。ブーランジュリー(パン屋)にずらりと並ぶ。大きくて、ちょっと食べづらいけどとっても美味しい。

sandwich
photo by mateoutah

だから、朝起きたときにさほど空腹ではないんです。
昨日食べたエネルギーが残っているから、十分お昼まで動ける。

それで、朝は身体に軽く優しく感じられる甘いパンを少し頬張るぐらいが丁度いい。
こんな感じ。

フランスにイングリッシュ・ブレックファーストはやって来ず。


世界的には軽い朝食のほうが主流のようですね。
イギリスでは産業革命の頃に朝食がボリューミーになったそうです。

↓イギリスのfull breakfast。休日の朝にのんびり食べたい。

englishbreakfast
photo by  Garry Knight

その朝食が、移民と共にイギリスからアメリカに渡り、
アメリカのスタイルを取り入れる形で日本にもやってきて、
目玉焼きにベーコンやソーセージというのが西洋風の朝ごはんの定番、
というイメージになったのでしょうね。

フランスでは、このイギリススタイルの朝食をとる人に会ったことは、
今のところ一度もありません。

外国のお客さんが多いホテルなんかにはもちろんあるんでしょうけど、
一般家庭では、結構いろんなお宅に行きましたが、
朝からベーコンやソーセージを食べる人は見たことがありません。

フランス人が外国のものを積極的に喜んで取り入れるタイプの人たちではない
というのがその一因でしょうか。
外からやってくるものに対してどちらかというと懐疑的です。
日本人とは正反対ですね。
でもそこが彼らの面白いところでもあります。

フランス人のほとんどが、朝食はバゲットやビスキュイにコンフィチュールとか、
シリアル、果物という感じで、それにコーヒーやフレッシュジュースを飲みます。

さて、次回はそんなフランス人の朝食アイテムを具体的にご紹介したいと思います。